昼ごろ、緊急全社メールが飛んでくる。
JR福知山線の脱線・横転事故に巻き込まれていないか確認するから返信しろ、
とのこと。ついでに家族の安否も確認しろ、とも書いてあった。
幸い私には兵庫に知人縁者はいないので、事故には無関係であるが、
私の会社は大阪に本社がある関係で関西人が多く、なかには家族の安否が気遣わ
れている人もいるのだろう。


帰りの電車の中で、モバHOを使ってNHKニュースを見る。
救出活動を手伝った年配の男性が「もうこんな惨事は起こして欲しくない」と
涙をぬぐっていたのがやたら印象的だったなぁ・・・。


この事故で思うこと。
世は何と不条理であることか。
事故で亡くなった方は、今日自分が死ぬとは露ほども思わなかっただろう。
いつもと同じように、いつもと同じ電車に乗って、いつもと変わらぬ日常を過ごすつもり
だったはずだ。
犠牲者がどんなに無念だったかは想像に難くない。
亡くなられた方々はよき父親であり、母親であり、息子であり、娘であったはずだ。
それが自分には何の落ち度もなく、どのような人生を送っていたのかにも関係なく、
突然人生を断ち切られたのである。
死の虚無が、さしたる理由もなく生命を呑み込むのである。
なんとも不条理だ。
こんな世界で生きねばならぬわれわれ人間っていったい何なんだ。
柄にもなくそんなことを考えて、なんだか憂鬱な一日だった。