城をとる話 (光文社文庫)

城をとる話 (光文社文庫)


司馬遼太郎石原裕次郎主演映画のために書き下ろした小説なんだそうだ。
そのためかどうかはわからないが、物語に消化不良な面が残る。
満次郎はどうなったのか、帝釈城は最後どうなったのか、その辺がわからずもどかしさを感じる。
とはいえ、筋展開がうまく、そこそこ面白い時代小説になっているのは、さすが司馬遼というべきか。


ところで、本作中では、「〜といっていい」という言葉がやたらめったら出てくる。
それこそ、一ページに一回は出てくるといっていい。
本作に限らず、司馬遼作品ではこの「〜といっていい」という言葉が多用されるので、作者の
癖なのだろうなぁ。